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ホワイトアスパラ缶とみすや針~ブックレビュー?きもの*こまち

【8月30日】和裁教室@上本町
きょうの課題:羽織の袖を仕立てる。
きょうの成果:片方の袖口の止め、袖下(裏表)を縫い、袖幅の印付けをする。
※台風接近中で外出がためらわれたが、これ以上ぐずぐずしているといつまでたっても仕上がらないので、思い切って出かけた。先週、袖口の止めを先生に教えていただいたが、1週間たって覚えているかどうか不安だった。おそるおそるノートを見ながらやってみる。驚いたことに、できてしまった。やはり、一回でも「書く」方が脳裏に残りやすいようだ。
きょうのいただき物:「みすや針」の「御待針」
※教室の生徒一同で先生にお中元をお贈りし、そのお返しにと「まち針」をいただいた。先っぽの●はプラスチックではなくガラス玉だそうだ。上等だ。家に帰って、早速針山に移す。道具が良くなったからといって急にうまくはならないとは思うけれど、なんだかやる気が出てきた。現金なものだ。
きょうのアスパラ:ホワイトアスパラ缶詰のこと
※先日、千里阪急ホテルのダイニングで野菜サンドイッチというのを頼んだら、ホワイトアスパラが挟まっていて、おいしくて感激した。この話を友達にしたら、ホワイトアスパラは貧乏くさい、あの白さが生っちろくて、という意見で、あまりの見解の相違にビックリした。缶詰のホワイトアスパラは、私にとっては「舶来」「贈答品」で、毎年暮れにいただく成城石井のアスパラ缶を「押し戴いて」食していた。中国産の細い缶が100円コーナーにあったら買いだめするが、定価ものとはやはりちょっとありがたみが違う。・・・・という話を60代と70代の生徒さんにしたら、「そうや、アスパラ缶は上等やで」と意見が一致、どうも私の感覚はこの年代と共通のようだ。今の時代に「舶来」という語を使うあたりで、もはや若人とは分かり合えないのかもしれぬ。そういえば今日本屋で「使わなくなった日本語 時代劇篇」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766710134/qid%3D1093866529/249-7212013-4099563をパラパラ見たら、ほとんど現在私が使っている言葉だったのだ。参ったな。

※思い出して追記
※「きもの*こまち」というムックが発行された。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344804503/qid%3D1093867592/249-7212013-4099563
 これは、なかなかいい感じだ。「良識」が感じられる。裄が短い着物は変だ、とちゃんと書いてある。
 これまでのムックで多かったのは裄が短い場合、1,「気にしない」か、2,「長めレースの手袋をする」か、3,「腕をちぢこめておく」ということが書いてあったりして、結局のところ、1現実否認または開き直り、2,弥縫的(びほうてき)対処あるいは現実逃避、3,身体を衣類に合わせる主客転倒、の三つの方法が多かった。寸法が合ってない着物はみっともない、とはじめて言表したリサイクル・アンティーク系初心者向けムックではないだろうか。
 また、TPOについても具体的に「こういう場面では、同じ『小紋』といっても、○○ページのはOKだが、××ページのはNG」という説明があるのが親切。
 古着屋さんのパターンわけもわかりやすいし、デパートや銀座の呉服店、村林益子先生の和裁教室の紹介など、「古いもの・安いもの・仕立て上がったもの」の次のステップへの視点もある。最初のとっかかりは古着でも、ゆくゆくは「やっぱり清潔で寸法の合ったものを着てみたい」と思ったときのガイドになるし、縫ってくださる方々いてこその着物であることを忘れていないところが、いい。
 メインの記事は半衿・帯で1枚の着物がこう変わる、というものだ。実際には初心者には差異がよくわからないかもしれないが、ゆくゆくはここが醍醐味だとわかってくる日も来るだろう。
 掲載されている着物はごくまっとうな、つまり私が好むような「下品なもの」「変なもの」「強烈なもの」はないが、実際に入手して使い回しが利くものという視点での選択であるためだと思う。まっとうに社会生活を営む方のスタートとしては、この本のラインが適切かもしれない。
 比較的状態の良いリサイクル着物15000円(ながもち屋)というのは、私の貨幣価値では高価だが、寸法直し・染み抜きなしに着られるものとしてはまあまあだし、全国展開している店なので地方の読者にも利用価値がある。いくら素敵なものが掲載されていても、東京や京都の店では現実味がない。
 実際に着ている人が作った本、という感じが伝わってくる。
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