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のど自慢で泣く女

【4月3日】かなり単純だとは思うが
※久しぶりに、たまたま「NHKのど自慢」を見る。泣いてしまう。なんだろう、あの純朴さは。テレビならではの演出があるにせよ、普段は寄りつかない娘とデュエットしたお父さん。タイへ赴任する弟と記念に出演した兄(二人はおそろいの工場のジャンパー)、座右の銘は「もう一花咲かせます」であるという91歳のおばあさん、親元を離れ京都の大学にいく少年(今どき珍しく、18年間育ててくれてありがとう、と客席の母親にお礼を言った。ちょっとマザコンかな?とも感じたし、恥ずかし気もなく人前で「お母さん」と呼びかけられるのも、逆に不気味ではあったが、あえてひねくれて受け止めないことにした)。人前で歌を歌う、という行為だけは共通だが、おのおのの人から発信される、その人だけの物語が伝わって、うるうる、ぽろぽろ。単なるカラオケと違うのは、誰かのことを思って歌う、というところかな。
※もうひとつは、みんな歌を歌っているとき、気持ちよさそうで幸せそうだ。不幸なときには、とても人前で歌を歌う気持ちにはなれないから、基本的にあの舞台には不幸じゃない人がでてくる。これだけ不幸じゃない人がいて、ああ、良かったなと思う。
※プロは不幸な中でも歌わなくちゃならないのがたいへんだ。離婚後すぐに「悲しい酒」を歌わなくちゃならなかった美空ひばり、「明日から私は」を歌わなくちゃならなかった藤圭子などのことを思いだす。
※NHKにすっかり丸め込まれているとは思うが、民放に出てくる半分玄人のような素人さんに比べて、客席や視聴者受けをねらうことなく、単に家族とか応援に来てくれている友達とか、個人的につながっている人のためだけに一所懸命歌う、そこが妙にいい感じだったのだった。
※みんなが歌を歌っていられる世の中が続けばいいなと思う。歌舞音曲が禁止される事態は、絶対に避けなければならない。
タグ:音楽
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