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病には勝てず

【1月9日】

※5日。休日診療所が出してくれた特効薬が効いて、初期のひどいご面相は改善傾向となり、リンパ腺の腫れも治まりつつはあったものの、念のため皮膚科で受診。ここは皮膚科と泌尿器科を同じ一人の先生が診ているので、待合室は来るなりトイレにこもる人とそこらじゅうが痒い人などが混合状態だ。

※1時間半ほど待って診察室に入ると、医師が「はじめまして」と挨拶したのでビックリした。よくしゃべる先生で、私の話すべき事を言うために話を遮るのが難しかったくらい。その先生の話というのは「発疹のあとはシミになるかも」「頭痛の後遺症が出るかも」「ひどい場合は失明や難聴になることもある」などの恐い話ばかり。私自身は改善傾向にあるのに、気分がどんどん落ち込んでいく。いやいけない、と奮い立たせて努めて平静を装うが、堪えてないと思われたのか、追い打ちでリアルな症例写真をカラーで見せられる。さらに「頭痛の後遺症がひどい人は、ペインクリニックに行って神経をつぶすんだ」などとまで言う。

※あとで思い出したのだが、以前、夫の胸のあたりの吹き出物がひどく化膿し、同じ皮膚科で受診したことがあった。良性の腫瘍で、まず切除し、胸に空いた穴にガーゼを突っ込むのだが、「痛いよー」と言いながら医者がやや嬉しそうにグリグリするのだと夫が言っていた。あとになって確信した。サドの皮膚科医です。

※8日に念のため再受診。顔の発疹もかなり縮小したものの、まだ数カ所残ってはいる。リンパ腺は95%、腫れが引いた。薬を飲まなくても、もう大丈夫じゃないか?と医者が言う。・・・が、次の瞬間には「一週間後から頭痛が始まったり神経が痛み出す人もいる」と言い出す。どっちやねん。

※まあそんなこんなで症状はだいぶ治まったのですが、薬の副作用か、とにかく眠くだるい。ヘルペスはオトナの水疱瘡なので、一週間くらいは安静にしておけ、「跳んだりはねたりするな」ということだったので、だらだらしているうちに日が過ぎてしまった。それでも申し込んであったチケットが2種あって、7日8日と連続で出かけることに。


※いやしかし、猛暑や抑鬱傾向や様々な困難にもかかわらず着物で出かけていた私であるが、病には勝てず、洋服での外出となった。というのも、化粧ができないので。素顔で着物を着ると黄黒い顔がますます目立ち、気分が乗らないということもあったし、とにかく眠くて、出かける直前まで惰眠をむさぼっていたため時間切れ。それにも増して、準備する気力すら出なかったのだった。

※7日。文楽。半額券。帰り道、お友達が見つけた電飾看板。パチンコ屋のオリジナルキャラクターの下に「依存症に注意しましょう」とある。これがまさに「マッチポンプ」ってやつだね、とひとしきり。丸福珈琲店でお茶を飲んでいたら火災報知機が鳴る。店内の誰も動揺しない.そのことに動揺し、店を出ることにする。お店の人曰く、3階で焙煎していて、煙が出たので反応した、よくあること、というが、だんだん焦げ臭くなってくるし、レジで精算していたら消防士がどやどや入ってくるし、出てみたら近所の人は遠巻きにしているし消防車は止まっているし、で不穏な空気。千日前通りを応援の消防車が次々と走っていて、たいへんな騒ぎになりつつあった。この日の文楽の演目の一つが「小鍛治」で、人形が打つ刀から火花が出て、おお、すごい演出と感動していたのだが、この日は「火」に関係する日だったのやもしれぬ。

※思い出して追記。毎年新春公演の時には、文楽劇場ロビーに黒門市場提供「にらみ鯛」が展示され、昨年はその上にお賽銭が乗っていた。生ものの上にお金って、何だか生理的に受け付けないと思ったものだが、今年はなぜか一枚も乗っていなかった。考えられることとしては、1,今年は職員がさっさと回収している。2,昨年は誰か一人が一枚乗せたために、我も我もと続く人がいたが、今年は最初の一人がいなかった。3,「ものすごく不景気」の反映。4,夫の考えでは1,の「回収する人」が、その辺の第三者であるケース。これは回収するタイミングが難しい気もする。いずれにしても、毎年同時期に定点観測ができて面白い。


※ということを考えていたら、もう一つ定点観測の利点が発見された。このたびのヘルペスは、思い起こせば12月20日頃、洗顔後に一部がひりひりして、洗いすぎたのかな?なんて思っていたのだが、その後の発疹はまさにその部位だった。この時点で発病していたらしい。そう思って写真倉庫で振り返ると、12月18日と12月24日では顔つきが違っている。24日は何だか顔がふくれているのだ。この頃夫に「太った?」と聞かれていたが、正確には「ふくれていた」のであった。もう少し詳細に観察しておけば、早く手も打てたかもしれないが、顔がふくれている、という場合、何科で受診すればいいのか不明なので、あまり役には立たないかもしれない。

※8日。ジュリーのお正月コンサート。ちょっと前までは「ジュリー→ユリー→百合の帯か?」的なアホな企画を考えつく余裕があったのだが、当日はもう無理。ぎりぎりまでぐずぐずしていて現地到着は開演4分前。しかし、国際会議場のメインホールを中高年で満杯にする沢田研二という人は、やっぱりすごいパフォーマーであり、スターである。キャパシティは2000人以上だ。ジュリー曰く「お互いのために、今回のツアーから、途中で10分休憩を入れました」。唄の途中でトイレに立つ人があまりにも多いのと、本人の休憩のためらしい。だんだん、サブちゃん的な配慮が必要になってきたようだ。一気に前半後半歌い続け、その後メンバーの紹介とおしゃべりがあって、「オマケ」ということで「時の過ぎゆくままに」で始まる数曲。その時にはしゃべり声がもうガラガラだったのに、歌い出したらいつもの艶のある声。やはり「別喉 」ってあるんだ、と感じ入る。かなりしんどかったけれど、チケットを無駄にしないですんでよかった。しかし、着物で出かけないと楽しみの一つが減って、盛り上がりに欠けるなあ。

※そろそろ身体がだるいのにも飽きてきたので、薬をストップして、明日から仕切り直しと行こう。

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