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負の連鎖を断ち切る

【10月14日】「軍配帯」再建計画
きょうの下準備:名古屋帯の解体。
※5月21日にうっかり落札してしまった「軍配」刺繍の名古屋帯。長さがやや不足、駒刺繍にほつれあり、左から右に巻かないと前柄が出ない(私の方向と逆)、カビ臭いという4点の理由から放置されていた。
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=78256&log=20040521
※今日、体の具合も良かったので、とにかく帯芯を外して帯皮状態に戻す。前柄のあたりの縫い目がなぜか粗く、しかも赤糸。地色は茶色なのに。ほどいてわかったのだが、前の持ち主が金駒刺繍を修繕するために前柄部分だけほどいて、そのまま補修に使った赤糸でくけたようだ。その補修もテキトーで荒くて下手くそで、私がやったのかと思ったくらいだ。私のようなダメ人間が他にもいたんだーと、ほっとするような複雑な気持ち。
※この状態からさらに下手くそな補修を施すと、いつまでたってもこの帯は情けない状態のままである(負の連鎖)。なんとか少し前の持ち主よりは丁寧に補修しようと努力した。人の振り見て我が振り直せ。

きょうのプランニング:軍配帯再建計画は以下の通りである。
(1)ひとまず丸洗い。
(2)前柄の出方を逆にするために、前柄前後80cm程度を切り取る。
(3)長さを足すために帯裏から7寸程度切り取る。
(4)(2)で切り取った前柄部分を上下逆さにひっくり返し、
 手先方面に(3)の7寸の帯裏地を継ぎ足す。
(5)帯裏が7寸不足するので、別布を同寸継ぎ足す。
(6)新しい帯芯を入れて仕立てる。
・・・・・とこれだけの手順を悉皆屋さんに説明して、
さらに帯屋さんに誤解のないように伝えてもらわなければならない。
目で見てわかる状態にしなければ、とあれこれ考え、
紙を切って長く継いで、ミニチュアを作る。
縮尺を計算するのに電卓カタカタ、設計図を描いているようだ。
今日中に依頼できるかと考えていたが、例によって測り間違いなどもあり
手こずっているうちに時間切れ。
※おおかたの刺繍部分は余り傷みがないのだが、これまでの経験でも、金駒刺繍(銀の場合もある、やや太めの金糸・銀糸を細い糸で綴じ付け、柄のアウトラインをたどっているもの)が、とにかく破損しやすい。一部がブラーンとぶら下がっているよりは外してしまう方がましだが、今回のように生地に戻してしまった場合は、比較的容易に補修できる。遠目にはばれないと思うのだが。
タグ:お手入れ

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