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ボロを衣料に~忍耐とは耐え忍ぶことなり

【6月15日】悉皆屋さん@近所
※先月預けたものが仕上がったと電話があり、お引き取りに。

きょうの相談:洗ってもらった宝尽くし小紋。
       古着屋で2800円、解き・洗い張りで8500円。

※三越製で仕付け付なのだが、身丈が短く、上前膝あたりに置きジミがあった。洗ってもらっても、それが取れなかった。袖丈が長かったので、胴継ぎをすれば長着にできるよ、と悉皆屋さんはおっしゃったが、せっかく仕立ててもらっても上前膝にシミが出てしまう。また、色が鮮やかで柄がめでたいので、これから年をとるのに長着として活用できるだろうか?羽織にした方が活用できるのじゃないか?と問いかけると、しばらく黙ってから「羽織にしよう」と悉皆屋さんも同意。
※しかし羽織丈を2尺6寸にすると、そのシミが出てしまう。で、それを後身頃に回して、などうにゃうにゃ相談して、ようやく配置が決まる。羽裏は先だって反物で買った長襦袢地5800円也を転用。うまくいけば3着分取れるので、1着あたり2000円弱だ。
※ほっとしていたら、今度は生地が柔らかいので衿芯がいる、ということになり、家にありそうな転用できそうな生地を思い浮かべる。そういえば、木綿の胴裏があったなー、今度持ってきます、ということにして、次の相談へ。

きょうの依頼1:先日解いた絽のお引きずり。
※絽のお引きずりを解いたものを洗ってもらうように依頼。袖1枚分で両袖取れるので、かなり生地が余りそうで、何を作ろうか、先々考えるのが楽しみだ。
※ついでに、麻の裏地も出してみる。それを見た悉皆屋さん、「それ、衿芯に使えるで」。左右身頃分あるが、片方だけで充分足りるので、半分預けて、残りは持って帰って、自分で洗って半衿にすることにした。
※着物の部品は、なんでも何かになるねー、無駄にならないねー、と今さらながら感動する。

きょうの依頼2:もう一枚、紫錦紗の長着を解いたものを洗い張り依頼。
       オークションで、誰も入札せず2300円で
       うっかり落札してしまったもの。
※まず面白かったのが、胴裏八掛が男物のように「通し裏」になっていたこと。薄いピンクの薄い錦紗のみで裏全面覆っている。表地は、解いてみてつぎはぎだったことが判明。かなりの繰り回し品のようだ。
※悉皆屋さんの指摘でわかったこと。表地は、もともと羽織で、前落としした部分を再度縫い合わせてあること。ちゃんと切り落とした部分を残してあったのだなーと、当時の人の物持ちの良さに感動。裏地は、もともと長襦袢だったものの色を抜いて染め替えたものだということ。それで生地が薄くなり、胴裏・八掛兼用に適した薄さになっているらしい。裏地に関しては強度に不安があったので、全部解いてしまう前に悉皆屋さんに強度を確認してもらう。まだ使えるということだったが、何にしよう?と問うと、腰巻きとうそつき袖にちょうどいい、とのサジェスチョン。絹の腰巻き・・・。いいかも。ただしお尻の部分だけ無双にしないと強度が足りないそうだが、生地の量は足りるとのこと。少し先になるが、これも計画にはいる。持って帰って、最後まで解くことにする。

※いかにして「ボロ」を「衣料」に更正させるか、あれこれ考えたり相談するのは楽しいことだ。

6月15日】読書会@鶴橋
きょうの着物:前回と同じ塩沢。
きょうの帯:カルピス八寸名古屋帯。古着屋で4800円。
きょうの半衿:前回と同じ。
きょうの帯揚げ:黄色竪絽。オークション品、700円くらいだったか。
きょうの帯締め:水色とマンダリンオレンジ色と金の夏物。
        船場センタービルで1100円。
きょうの足袋:白地にカラシ色麻の葉。伊勢丹で3800円。
きょうの下駄:焼桐神戸下駄にカルピス系鼻緒裏表。9050円。
きょうのバッグ:キャンベル・トマト・スープ。

※梅雨なので、半分あきらめていたが雨が降らないので着用。湿気でやる気が出ないせいもあって、前回と同じ着物だ。帯だけ替えてみる。某着物雑誌の「一ヶ月着回しコーディネート」ならぬ「ズボラコーディネート」だな。
※まだがんばって冷房なしで着替える。着物まではオッケー。帯に至ると汗が噴き出し、もうダメかも、と弱気になる。
※先月はお休みしたスピノザ読書会。会場到着後には汗が噴き出したが、しばらくして落ち着くと、まだ冷房を入れずにしのげた。今から冷房に頼ってはいけない。先は長いのだ。はああああ。
※あれこれ「なるほどねぇ」という文章だらけなのだが、今日特に記憶に残っている文章は「・・・いかなる個物も、より多くの時間に渡って存在しつづけたからといって、より完全だとは言えないのである」(第4部「人間の隷従あるいは感情の力について」の序文より)。なんか、北浜の三越のことをいっているのかと思った。315年やってても撤退するんだもんなー。
※今日は雑談・世間話でも情けない話や悲観的な話が多くなって、メンバー全員うなだれてしまいがちだったのだが、その筆頭がある大学でのエピソードだった。


******某大学の講義中、教室内で男子学生がお尻をむき出しにして、その友人が写メールに撮るという行為に及んだ。教授の再三の注意にもかかわらずやめなかったため、教授は当該学生を正座させ、反省を促した。
******その後、当該学生が「体罰を受けた」と抗議。また、本人が行った行為は、テレビにおいてビートたけしが教授の姿で行った行為と同じであるので、教授がすることを学生がしても、何ら問題がないと心得る、とのこと。
******教授会では、教授に始末書を書かせて処理。

※こんなことがまかり通るんだもんなー。わけのわからない人基準にルールが改変されていく、いい例である。まともに生きるって、今後ますます難しくなりそうだ。
※読書会後、「ソウルそのまま持ってきました韓国オモニの店」に行きたいというメンバー約1名の希望は他の3名によって却下され(全員、あまりの匂いの強烈さに家族からブーイングを受けた)さほど強烈でない韓国料理店へ。コックさんが変わったのか、メニューも増えておいしくなっていた。
※次回には予約して宮廷料理を食べよう、と誰ともなく言い出したのは、なんだか絶望的な気分を吹き払おうとする、全員の総意だったのかもしれない。

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