SSブログ

そのキスが欲しい

5月17日】沢田研二コンサート@フェスティバルホール
きょうの着物:水色格子単衣紬
きょうの帯:でっかい牡丹の染め帯
きょうの半衿:最初から汚れたようなビーズ。
きょうの長襦袢:絽アサガオ。
きょうの帯揚げ:鬱金色綸子。
きょうの帯締め:ド赤紫丸組。
きょうの履物:カルピス鼻緒に焼桐神戸下駄。
※取り出しやすい、最近着たもの同士をひとまず合わせて着たという、手抜き。

※いやー、旅行に行くなんて思ってもみなかったので、ずいぶん前にチケットを取っていて、しかも2枚申し込んだつもりだったのに1枚しか入手できなくて、他人様に譲ろうにも譲りにくい状況となったため、とにかく行ってきました。
※フランク永井・バーブ佐竹以来、生で聴きたかった、と思った頃には当人がいない、とか歌えない、という状況になってしまっているのを恐れるようになり、布施明に続いて、沢田研二も聴いておかなくちゃ、ということで。
※予想通り、会場はおばさまでいっぱいだ。とはいえ、実は私とそんなに変わらないのかも。自分だけおばさまでないと思っているのが間違いで、私も充分お仲間だ。
※ロビーでは、どういうグループだかわからないが、かつてアニメ上映会とかコミケで見たような、「あら、お久しぶり」的ソサエティが複数見られ、横のつながりがあるんだなあと認識(澤會という公式ファンクラブの方々かも)。
※バンド演奏が始まっても、会場は私語でざわついていて、聴く気があるのかなと思っていたら、ジュリーが登場するや否や、会場総立ち。ほぼ全員。ビックリした。私はケチなので、この椅子の代金を払っているのだからもったいないと考え、最初からは極力立たない。体力温存のためもある。
※「勝手にしやがれ」の「ああああ、ああああああ♪」のあたりなど、ほぼ全員が両手の平を外に向け、揺れ、後ろから見ていると「ニョロニョロ(ムーミンの)」の大量発生みたいだ。かと思うと、後ろのおばさまたちの私語がすごい。歌っている最中でも、おしゃべりしている。どうも、かなり長きにわたってファンをやっていると「私物化」するというか、次に何をするかわかっている家族のような気持ちになって、親のような発言をついついしてしまうようだ。

※懐かしい歌、知らない歌、取り混ぜて進むうち、4曲目にむちゃくちゃかっこいい歌が。「そのキスが欲しい」
※もう今では入手しにくいので、ライブ収録DVDで聴く以外なさそうだが、12年前の歌だったのか、全然知らなくて損した気持ちだ。
※MCはほとんどなく、歌のあとに「ありがとう、おおきに!」を連呼するだけで、歌い続ける。「渚のラブレター」の高音部は、かなりもう、きつくなっているようだったが、力一杯がんばってくれた感じ。走らんでもいいのに舞台の端から端まで動き回ってくれる。
※私はジュリーの「許されない愛」「あなただけでいい」「あなたへの愛」あたりが好きで、シングルも持っていたが、「危険な二人」が売れて、その後「カサブランカ・ダンディ」以降、ビジュアル的にももっとも華やかな時期はレコードを買わなくなってしまっていた(アニメのレコードを買っていたせいでもある)。
※何でだろう・・・・とぼんやり考えていたが、結局私が好きだったのは、「なんか、巴里の匂いがする」安井かずみの世界で、その後、阿久悠+大野克夫になったあたりで、巴里から離れたせいなんだろうか、もっと洗練されていて、それに売れちゃったからまあ、私が応援しないでもいいか、みたいな気になったのかな?などとあれこれ思ううち、安井かずみ時代の曲って、巴里の匂いがするけど出来事は演歌だよなあ、事情があって結ばれない男女の話だもんなあ、と思ううち、そうか、あれは「フランス演歌」だったんだ、と納得した。
※しかし、阿久悠+大野克夫の曲は、今聴いても「よくできている」。懐かしいだけではなく、完成度が高いのだ。あの時代に、この三者が同時に存在してくれたことに感謝したくらいだ。
※ジュリーのコンサートに行って、阿久悠のチカラにノックアウトされたというのも変な話だが、あの作品群もジュリーという存在があったからこそ生まれたのだろうし、天の配剤としか思えない。

※今、彼はナベプロではなくて独立し、レコード会社にも所属していなくて「この年になって、インディーズ」とのこと。ようやく、自分のペースで活動できるようになったらしい。「今年はツアーやるぞ!」と決めたのでニューアルバムを出した、という発言からも、それがわかる。「まあ、アルバム出しても出さなくてもいいんだけど、変わった人が買うかもしれないから、出さないよりは出した方がいいかと思って」「昔売れた人は、今はそんなに売れなくてもいい」という余裕の発言もあった。数少ない中年男性客から励ましの声が投げられる。いいなあ。
※アンコール後の最後の曲は「危険な二人」~「TOKIO」で、ついに私も立ち上がり、踊りまくる。体力を温存していて正解だった。
※歌手としてのジュリーの健在を確認できて、行ってよかった。そして、ヒット曲が今も色あせない名曲であることを確認できたのもよかったと思う。

余談:フェスティバルホールの中で、着物姿は私だけでした。が、充分踊りまくれますし、その後もひどいことにもならないので、コンサートには是非是非、着物で行ってくださいませ。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。