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それでも鯉は

【12月2日】  http://sanpokimono.sakura.ne.jp/2009_12_02p.html
 
読書会@鶴橋

きょうの着物:葡萄茶×黄緑×白の格子の錦紗お召。
きょうの帯:白紋織り地に変な色の鯉の染め古屋帯。わけあり8000円。
きょうの羽織:青×黄絞り漆糸縫い取り。
きょうの長襦袢:錦紗地牡丹の染め。
きょうの帯揚げ:淡オレンジ絞り。
きょうの帯締め:黄×青緑平組。
きょうの足袋:五色小水玉縞。
>きょうの下駄:当初は焼桐神戸下駄に■□鼻緒のはずが、
         事故があって家具塗り高右近台に杉浦非水風鼻緒に交換。

※お昼ご飯を簡略化しすぎて、読書会前に空腹を感じ、駅の改札の真ん前のパン屋でミネストローネとパン、アイスティーを飲んで、お腹がおさまって、アイスティーもおいしく、なんかくつろいでしまい、早めに家を出たのにまたもやぎりぎりで会場に滑り込み。まあ、出かけた直後に下駄の金具が落下して、すぐに交換に戻ったロスタイムを考慮すれば、よく間に合ったと考えてもいいか。

※本日の内容は、先月に引き続き、ますます「アンチ・オイディプス」の元ネタになったとおぼしきもので、二年前の日記(2007年11月10日)にもちょっと書いたが、人間というのは「あれであるかこれであるか」という選択でもって存在が決まっていく、あるいは存在の仕方が狭められていくところがあって、しかもそれは自分自身による選択ではない。生まれたあと命名された瞬間に、命名前の「生成りの自分」みたいなものは失われ損なわれてしまう。その後は「長男だから」「女の子なんだから」等々の制限によって、だんだん形作られていく。当人には選択の余地のないことだが、ラカン曰く、主体は存在のみがあって、その意味は他者によって付与されるという。ただ、その間に「無意味」あるいは「無意識」の部分が残されていて、そこに時々、ごく稀に「生成りの自分の残滓」が出現するような、それでいてすぐに消えてしまうようなことがあるのだという。・・・ということだと思う。

※なるほどなるほどとわかったような気になりながら読み進むと、また謎のような部分が出現。フランス語の一部だけがイタリック体になっていて、それも語の途中まで。なんじゃこりゃ、としばし悩むが、単なるダジャレであったことが判明。今で言うところの「オヤジギャグ」で、ちょっと寒い感じだ。こんなややこしいことを講義しながら、すっと笑えないようなダジャレを交えるのは勘弁してもらいたいと思う。

※終了後、儲け度外視の韓国料理屋さんに行く。もう看板をしまっていたのだが、ここのママさんがメンバーの一人のファンなので延長営業。その代わり、何が出てくるかはおまかせだ。でも、全部おいしくて、こっちが注文なんかするより確実だった。厨房の中でママさんがこぼす。つい先日、ネパール人の18人様団体客を受け入れたのだが、大皿や鍋をつつくという習慣がないらしくて、すべての料理を人数分にわけて出せと言う。チゲ鍋も同様。もうこりごり、と思っていたら、再度予約の電話があったそうで、思わず「予約でいっぱいです」と断ってしまったらしい。お国が違うといろいろ軋轢があるものだ。郷に入れば郷に従え、というけれど、幼い頃からの習慣はなかなか理屈だけでは変えられないものだ。

※さて、今日の帯。古着屋の新古品なのだが、垂れ先に小さな点汚れがあって、そのせいでお安くなっていた。しかも鯉なのになぜ青緑と黄色なのかわからない。まあ色が変でも「それでも鯉は鯉♪(松山千春の「恋」のメロディーでどうぞ)」と購入した。ああそういえば。最近あるお寺の金魚がごっそり盗まれて、近所の人が何匹か持ってきてくれて数十匹になったそうだ。盗まれた金魚はいったいどうなったんだろうか。

※実は我が家も悲しい出来事があった。住居の大規模修繕工事でベランダのものをすべて家の中か玄関先に出せというお達しで、金魚(2007年2月10日の日記参照→)「もう鯉なのかサイズに成長した)とメダカが玄関先に鎮座ましますことになった。宅配便の人は配達のついでに、とてもうれしそうにのぞき込んで、話が弾んだ。そんな矢先、金魚の死体が植え込みの中で見つかった、と管理人さんから報告があった。誰にでも触れられて覗き込めるところに置いてあると、喜んでくれる人と悪さをする人の両方が現れて、人を信じていいのか悪いのか、複雑な気分になる。悪さをするにしても、命のあるものを奪って、死に至らしめるというのは「悪さする」ですませるにはあまりに悪質。今回の工事は非常事態で、こういう場面で人の本質みたいなものが露見するのが、悲しいなあと感じた。

※余談だが、そんなわけで各家庭のベランダの植木類が開放廊下にいっせいに並べられた時期があって、金のなる木(http://www9.plala.or.jp/mosimosi/green/others/kane_naruki.htm)の保有率が異様に高いことが判明した。全体の7割くらいあったようだ。うちにはないので、それでか、と納得した。

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